[社団法人日本漢方交流会 企画部 主催・一般公開特別講座]

第12回・初学者のための漢方運用講座 in 関西 報告

日時:平成23227日(日)10301700

テーマ:小児の病の漢方療法

受付

10301155              漢方基礎理論「気病と気剤」                      太田順康 

       11551200  質疑応答

   12001300    昼食 

   13001440                    小児の病に対する漢方処方の店頭応用          太田順康

   14401510                            休憩

   15101640                    気に関わる生薬についての最近の話題             牧野利明

 

   16401650       質疑応答

    *取得単位:3単位(日本薬剤師研修センター認定)

場所:チサンホテル新大阪  

 

532-0011 大阪府大阪市淀川区西中島6-2-19JR新大阪駅より徒歩約6分)

                   TEL:06−6302−5571

参加費:一般  5000円  日本漢方交流会 会員 2000円

学生  1000円   *お弁当1500円

    講座後、500630位まで、同ホテル内にて先生方を囲んで懇親会が行われました。

例年の申込み方法:

郵便振替用紙に、参加費、及び、お弁当代・懇親会費を明記し、氏名・職業・連絡先

(〒住所、電話・FAX)もお書き添えの上、お振込み下さい。

郵便振替

   口座加入者名:日本漢方交流会 企画部

 口座番号 :001606314431

問合わせ先:社団法人日本漢方交流会 企画部・関西

 〒732-0817 広島県広島市南区比治山町6-14 キクイチ薬局内

        菊一瓔  TELFAX:082−262−1788

    講師プロフィール及び講演要旨

  <太田順康> 薬剤師・鍼灸師。社団法人日本漢方交流会・漢方認定師範(終身)。

履歴:昭和36年岐阜薬科大学卒業。昭和49年中和理療専門学校卒業。平成4年岐阜漢方研究会会長。平成10年岐阜薬科大学非常勤講師(漢方学)。平成15年社団法人日本漢方交流会

副理事長。平成18年東海漢方協議会会長。

専門:傷寒・金匱を中心にした古方。薬局製剤を中心にした漢方処方の店頭応用。わかり易い漢方基礎理論(初心者向け)。

著書:漢方基礎理論・重要処方解説(東海漢方協議会 初心者テキスト)。

   色々な病に対する漢方処方の店頭応用1。

 【講演要旨】

 漢方基礎理論「気病と気剤」

漢方医学独特の言葉は現代用語にない使い方が多く初学者の戸惑いの基になっています。特に漢方独特の考え方である、気・血・水の「気」について、基本的な考え方、望診・問診上の留意点、繁用される薬味(生薬)や漢方処方の店頭での応用について解説します。

「小児の病に対する漢方処方の店頭応用」

小児に特有の病気への対応も含めて、漢方処方の応用を、問診、望診、診上の留意点を中心にお話します。小児のお客さんに満足していただける漢方処方の選び方をなるべく平易な言葉で判りやすく解説します。アトピー性皮膚炎、水痘・とびひ、ストロフルス、小児喘息、百日咳、麻疹、夜尿症、夜泣き、小児下痢、虚弱体質、など。

   <牧野利明> 博士(薬学)・薬剤師。社団法人日本漢方交流会理事。

名古屋市立大学大学院薬学研究科生薬学分野 准教授。旭川医科大学 非常勤講師。

履歴:平成7年京都大学薬学部卒業。平成12年京都大学大学院薬学研究科博士課程修了。薬学博士。北海道薬科大学助手(漢方薬物学研究室)。この間、平成14年〜平成15年ミシシッピ大学国立天然物研究センターにて訪問博士研究員。平成16年北海道薬科大学講師(薬理学分野)。

平成17年名古屋市立大学講師(薬学研究科生薬学分野)。平成19年名古屋市立大学院准教授(薬学研究科生薬学分野)。

 専門:臨床漢方薬理学、漢方薬物学、生薬学。

著書:英語原著論文43報、英語総説論文1報、和文原著論文4報、和文総説論文25報。和文書籍『薬用植物・生薬開発の新展開』(共著)シーエムシー出版、平成178月。『漢方薬・生薬薬剤師講座テキストV第2版』(共著)、(財)日本薬剤師研修センター、平成173月。『漢方・中医学講座?臨床生薬学編』(入江祥史・牧野利明著)医歯薬出版、平成2111月。『漢方薬・生薬薬剤師講座テキストIV第3版』(共著)、(財)日本薬剤師研修センター、平成223月。

  所属学会:日本薬学会、和漢医薬学会、日本東洋医学会、日本生薬学会など。

【講演要旨】

「気に関わる生薬についての最近の話題」

【緒言】 「気」に関わる生薬としては、日本漢方における「気剤」、すなわち「理気薬」に属する蘇葉、香附子、厚朴、陳皮、枳実のグループと、「気虚」に対して気を補う「補気薬」に属する人参、黄耆、白朮、甘草、大棗などが挙げられる。それらに関わる最近の話題と演者自身の研究について紹介する。

【蘇葉】 蘇葉は、理気薬としてだけでなく辛温解表薬にも分類され、抗炎症作用、抗アレルギー作用について研究されており、有効成分としてrosmarinic acidという成分が同定されており、シソ特有の香りは無関係である。

【黄耆】 黄耆についての最近のホットな話題は、慢性腎不全患者において、クレアチニンを下げるという臨床報告であろう。2005年に灰本により報告されて以降、他の医師からも追試がなされ、その有用性に関する報告が蓄積してきている。

【白朮】 日本漢方では「朮」に利水作用を期待するためか、古典に白朮を使用するように記載されていても蒼朮を好んで使用するようだが、中医学では、白朮は補気薬、蒼朮は芳香化湿薬と使い分けがなされている。蒼朮と白朮の違いに関する研究について報告する。

【枳実・陳皮】グレープフルーツジュースとカルシウム拮抗薬ニフェジピンとの薬物相互作用が報告されて以来、同じ柑橘系果物を基原とする枳実・陳皮も同様の薬物相互作用を引き起こす懸念がなされてきた。これに関する科学的な情報を紹介する。

ホーム

・・